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こんな時どうする?〜外国人の入社手続き編

2017-04-13 17:30:00
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ビジネスのグローバル化が進み、語学、文化、技術スキルが豊かでたけている外国人社員の採用が年々増加傾向にあります。

日本の会社で働いてもらう上で、日本人の入社手続きと同じように雇用契約、雇用保険、健康保険などの手続きが必要となる他、外国人の雇用は入管法(出入国管理及び難民認定法)も関わるため、ビザの取得や変更など難しい手続きが発生します。

もし、入国手続きや在留・滞在期限までにビザの更新などが遅れてしまった場合、入社の遅れや最悪の場合、強制帰国になってしまうなどのトラブルが発生することがありますので注意しなければなりません。

今回は、どのような手続きが必要かなどの基本的な手続き方法をメインに調べてまとめました。

 

*詳しい手続き方法などは記載している参考元や社労士・弁護士、行政書士等、関連する士業の方にご確認ください。

 

【目次】
外国人を雇用する前に確認すべきこと
日本にいる外国人の入社手続き
外国から日本へ呼んで働いてもらう時の入社手続き
外国人を雇用する時の確認ポイント3つ
手続きで困ったら
まとめ

 

外国人を雇用する前に確認すべきこと

在留資格の確認

在留資格の確認は以下の書類で取ることができます。在留資格がない状態で働いた場合は不法就労となり、働いた本人だけではなく、会社にも厳しい罰則がありますので確認を怠らないようにしましょう。

・外国人登録証明書
・在留カード
・旅券(パスポート)
・資格外活動許可書
*上陸許可証印があるか、在留資格の変更を行っている場合はその許可証印が旅券面に捺印されているかを時系列で見て、最新のものを確認してください。

 

参考元:入国管理局|外国人を雇用する事業主の皆様へ 不法就労防止にご協力ください。

 

働くことが出来る資格の種類を確認

在留資格があれば、どのような仕事でも就けるわけではありません。それぞれの資格の種類によって在留期間や業務内容が決まっていることがあります。

例えば、法務大臣から永住許可をもらっている永住者はどの仕事にも就くことができますが、就労のための滞在で会社の経理として入社が決まった場合の在留資格は、「人文知識・国際業務」という種類になり、この種類以外の業務に就くことができなくなります。

その他、留学、家族滞在、文化活動などの在留資格の場合、労働の制限がありますので、詳しくは以下の参考元をご確認ください。

 

参考元:
厚生労働省|我が国で就労する外国人のカテゴリー
入国管理局|在留資格一覧表

 

日本にいる外国人の入社手続き

在留資格の確認と資格の種類の確認ができたら、入社手続きに進みます。
雇用契約を結ぶなど私たちが入社する時と同様の手続きの他、就労ビザ申請などもありますので、手続きの遅延や漏れがないように注意しましょう。

 

雇用契約書の作成

入社する外国人社員と会社の間で給与、労働時間、業務内容などの雇用契約内容を確認していきます。
契約書をかなり重視する国が多く、法律や働き方なども日本と異なります。認識の違いなどでトラブルが起きないように、必ず入社前には雇用契約を双方が合意した状態で結ぶようにしましょう。

また、雇用契約書は個人控えと会社控えが必要になりますが、日本語の雇用契約書と英語(もしくは入社する外国人の国の言語)の雇用契約書を用意するとより良いとされています。

 

ビザ、就労資格証明書の取得

入社する外国人社員が就労目的以外のビザで入国している場合

観光、知人、親族訪問などで短期滞在のビザで入国している場合、最長で90日の滞在期間で働くことができません。
そのため、新たに就労滞在のビザを取得しなければなりませんので、雇用契約を結んで入社が確実になった時点で速やかに申請しましょう。

 

参考元:
入国管理局|在留資格の変更(入管法第20条)
外務省|ビザ・日本滞在
法務省|在留資格変更許可申請

 

現在、日本の会社で働いていて入社予定となっている場合

既に就労滞在のビザを取得しているかと思いますので、外国人登録証明書や旅券(パスポート)などで期限を確認をして、就労資格証明書を取得しておきましょう。

 

参考元:
入国管理局|就労資格証明書(入管法第19条の2)
法務省|就労資格証明書交付申請書

 

雇用保険の手続き

日本人と同様に1週間の所定労働時間が20時間以上、31日以上の雇用の見込みがある場合、雇用保険の適用対象となります。該当する外国人社員が入社する場合は「雇用保険被保険者書各取得届」を提出しましょう。

ただし、雇用保険の適用条件を満たしていても、既に外国の失業保障制度などに加入している場合は適用対象外となることがありますので、手続きを行う前に必ず状況確認をしてください。

詳しくは、以下の参考元や外国人の雇用に詳しい社労士、弁護士などの士業の方にご確認ください。

 

参考元:
厚生労働省|外国人雇用はルールを守って適正に
厚生労働省|外国人の雇用
雇用対策法第28条
*外国人の雇用状況の報告義務に関して定められています。

 

労災保険の手続き

労災保険は入社の都度手続きを行う必要はなく、労働保険料の申告時に外国人社員分も含めて納付することで、労災保険の対象になります。

社員が業務に起因する負傷や疾病になった時の保障制度で、国籍問わず日本の会社で働く社員が加入しなければならないと労働基準法で定められています。

 

社会保険(健康保険・厚生年金)の手続き

雇用保険同様に適用条件を満たしていれば加入対象になり、「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」、「厚生年金保険被保険者 アルファベット氏名(変更)届」、旅券(パスポート)、在留カードなどの添付書類を揃えて提出します。

もちろん、入社する外国人社員の配偶者や子が家族滞在で日本に滞在している場合、適用条件を満たしていれば被扶養者としての届出も可能です。

詳しくは以下の参考元や外国人の雇用に詳しい社労士や弁護士の方にご確認ください。

 

参考元:
日本年金機構|従業員を雇用した時の手続き
日本年金機構|外国人を雇用されている事業主の方へ
日本年金機構|従業員が家族を扶養するときの手続き

 

外国から日本へ呼んで働いてもらう時の入社手続き

日本にいる外国人の入社手続き同様、労働条件を明示した雇用契約を双方の合意で結び、入社することが確定したら日本に滞在して働いてもらうための在留資格を取得します。

会社の業務内容に合った在留資格を確認して在留資格認定証明書の交付申請をする方法で取得する方法が一般的に多く用いられています。

詳しい申請方法は入管手続きに詳しい弁護士や行政書士などにご確認ください。

 

参考元:
外務省|就労や長期滞在を目的とする場合
入国管理局|入国・帰国手続<査証・在留資格認定証明書>
法務省|在留資格認定証明書交付申請

 

外国人を雇用する時の確認ポイント3つ

ビザ申請、各種保険制度の適用条件などを届出する際、以下の3つは要確認ポイントになります。

 

社会保障協定

海外の会社から日本の会社に出向、派遣された場合、日本の社会保障制度(健康保険・厚生年金保険など)に加入が必要なため、海外の社会保障制度に既に加入している場合、保険料を2重に支払う問題が発生します。

その問題を回避するために諸外国と協定を結び、一時的な派遣であれば日本での社会保障制度への加入が免除され、既に加入している国の制度への継続が認められるというものになります。

 

参考元:社会保障協定について(概要、手続き等)

 

脱退一時金

社会保障協定を結んでいる国以外から日本の会社に働きにきている外国人社員や、社会保障協定を結んでいる国から日本で5年以上働いている外国人社員の場合、厚生年金保険の加入が必要になります。

もし、厚生年金保険に加入していて保険料を払っていた外国人の社員が、退職や派遣の期間満了などで帰国しなければならなくなった時、保険料を支払ったままで年金を受け取ることができなかったら加入するのは無駄ではないか、不利益ではないのかと感じる外国人社員がいるかもしれません。

このような不利益などが生じないように、6ヶ月以上厚生年金保険に加入している場合、帰国した2年以内に請求をすれば、脱退一時金として支払った保険料の代わりに一定金額の還付する制度があります。

 

参考元:
日本年金機構|脱退一時金
日本年金機構|短期在留外国人の脱退一時金

 

外国人雇用状況届出書

外国人社員の入社、退職などの雇用状況を会社の管轄の職業安定所へ届出することが義務付けられています。
雇用保険被保険者であれば、入社時は資格取得届を、退職時は資格喪失届を期日までに届出するだけとなります。雇用保険の被保険者でない場合は、外国人雇用状況届出書に必要事項を記入して届出ます。

 

参考元:厚生労働省|「外国人雇用状況の届出」は、全ての事業主の義務であり、外国人の雇入れの場合はもちろん、離職の際にも必要です!

 

手続きで困ったら

外国人社員の入社手続きを経験されている、採用を検討している会社の中には、相談や手続きの依頼をどこにすればいいかわからなくて困った、という経験をされたことがある方もいるのではないでしょうか。

相談や依頼先を調べてまとめましたので、参考にしていただければと思います。

 

外国人社員の募集

日本人の社員の募集同様に、新聞や雑誌などの媒体、大学、職業安定所(ハローワーク)、人材紹介会社などを利用する方法が多いようです。

例えば、新聞あれば英字新聞で募集を出したり、FacebookなどのSNSの活用して募集するなど、外国人の採用にフォーカスをあてて募集方法を選別すると、日本の会社で働きたい外国人の目にとまりやすくなるかと思います。

 

健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険に関する手続き

・社会保険労務士
・管轄の職業安定所(ハローワーク)
・所属している健康保険組合

 

在留資格、ビザの取得などに関する手続き

・管轄の入国管理局の担当官
・行政書士、弁護士
*上記の士業の中でも、入国管理に関する知識を持っている、もしくは専門業務としている方に手続きの依頼や相談をしていただくほうが良いかと思います。

 

外国人の雇用管理の相談

・外国人雇用管理アドバイザー
*職業安定所(ハローワーク)には、外国人社員を雇用するにあたっての注意点や労働環境の改善方法などの相談が出来る専門のアドバイザーがいます。事前申込みになりますが、無料で相談が出来ます。

 

参考元:厚生労働省|外国人雇用管理アドバイザー

 

まとめ

外国人が日本の会社で働くためには、日本で働く資格を取得するための手続きなど、入社するまでにしなければならないことが多く、時間が必要になります。
入社が決まった際は手続きに遅延などが起こらないように、綿密な入社スケジュールを立てるなどして、入社手続きを確実に行うよう心掛けていきましょう。

そうすることによって、慣れ親しんだ国を離れて働く外国人社員が安心して働けるようにもなるかと思います。

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