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社員の退職に関する手続きと流れ

2017-03-02 17:36:00
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もうすぐ人事異動や入社で手続きが増えてくる季節、会社の中で大きく人が動く中、退職に関する手続きも増えてくるかと思います。
手続きの仕方を理解していないと、退職後に書類などの提出や返却のお願いしなければならない…などのちょっとしたミスや手間につながる可能性もあります。

手続きで手が一杯になってしまう前に、社員が退職日を迎えられるためのポイントをまとめましたのでチェックしていきましょう。

 

【目次】
退職する時に返却してもらいたいもの
会社がやるべき退職の手続き
退職する社員に渡さなければいけないもの
こんな時どうする?〜退職後の個人情報の管理
まとめ

 

 

退職する時に返却してもらいたいもの

退職するまでは自分のもののように使用していたものでも、会社が貸出していた備品などであれば必ず返却をしてもらわなければいけません。
返却物の中には社会保険などの手続きに必要なものもありますので返却漏れをしてはいけないものもありますので、「いつまでに」「何を」返却してもらいたいのかや受取り後の保管方法を確認した上で明示出来るようにしましょう。

 

健康保険被保険者証(扶養者がいる場合はその分も)

返却をお願いする際、以下のポイントを押さえて必要に応じて説明すると良いです。 また、健康保険者証を返却すると病院に行けないなど不安になる方がいるので、必要に応じて退職日以降の手続きもご案内すると良いかと思います。

*健康保険者証は退職日(健康保険被保険者及び被扶養者の資格喪失日)以降の使用はできない
*返却は最終出勤日または退職日(被保険者の資格喪失日)まで(会社の運用に合わせて回収が良いかと思います)
*滅失・き損した場合は速やかに報告してもらう(その場合、会社が届出をしなければいけないため)

 

社員証、社章など

会社の社員だと証明出来るものは退職する前にかならず返却してもらいましょう。

 

本人、取引先の名刺

会社によって異なると思いますが、一般的に会社や仕事を通じていただいた名刺も会社のものになります。
必要に応じて、退職日までに返却、もしくは取引先の引継ぎなどがある場合は後任者に渡してもらうと良いかと思います。

 

社外秘の資料や取引先の資料など

業務上のデータや企画書などの資料は、会社の資産の一部でありノウハウが詰まっているものになります。デザインや制作したものを実績として自身のポートフォリオに載せたいなどの申出があった時は、会社の方針などによっていい場合があるので確認しましょう。

 

制服、作業着

会社で貸出している場合は退職日前に返却してもらいましょう。会社で在庫管理をしている場合は受取後に管理簿などの更新を忘れずに行うと良いかと思います。

 

会社携帯、PC

会社で貸出している場合は、資産の一部なので退職日前に必ず返却してもらいましょう。

 

 

会社がやるべき退職の手続き

退職するときは入社するときと同様、どの書類も延滞や誤りがないように心がけることが必要です。

特に退職手続きには、退職理由や退職後にどうするのか(すぐに新しい職場で働く、働かずに家事に専念するなど)によって手続きが異なるケースがあるので、慎重に取扱わなければなりません。
手続き漏れや記載の誤りによって、退職後の失業保険手続きや新たな雇用保険手続きが出来ないなどのトラブル発生も充分ありえますので、そういったことが起こらないようにしっかり確認していきましょう。

 

社員から退職の申出があったとき

・退職願(退職届)の提出確認
「退職届の提出=退職の意思表示」ということになるので、提出が確認できてからが手続きの開始となります。
雇用保険被保険者離職証明書の提出時に「離職理由等」の記載項目があるので、退職理由の確認も忘れずに行いましょう。

 

社会保険の資格喪失手続き

健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届

提出期限:退職日から5日以内
提出先:管轄の年金事務所
添付書類:健康保険被保険者証(本人分、扶養者がいる場合はその分も)

*届出用紙の「資格喪失年月日」には退職日の翌日の日付を、備考の「退職」は退職日を記入してください。
(例えば平成29年3月31日退職であれば、「資格喪失年月日」は平成29年4月1日、備考には平成29年3月31日と記入します)
*健康保険者証を滅失、き損もしくは回収できない場合は「健康保険被保険者証回収不能・紛失届」を添付してください。

 

健康保険被保険者証回収不能・紛失届

提出期限:退職日から5日以内
提出先:管轄の年金事務所
添付書類:健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届

*提出後に健康保険者証が見つかったときは速やかに返却をしてもらいましょう。

 

健康保険任意継続被保険者資格取得届

提出期限:退職日の翌日から20日以内
提出先:管轄の健康保険組合または年金事務所
添付書類:住民票

*届出用紙に退職する前の健康保険被保険者証の「記号・番号」を記載する欄がありますので、返却する前に忘れずに記入してください。
*扶養義務のある家族がいる場合は被保険者との生計維持などの証明書類が必要になります。
*任意継続保険は退職日以降も社会保険を継続して利用できる制度です。退職する社員が2ヶ月以上勤務している実績があり、任意継続保険を希望している場合は退職日前までにご案内をしましょう。

 

雇用保険の資格喪失手続き

雇用保険被保険者資格喪失届

提出期限:退職日の翌々日から10日以内
提出先:管轄の年金事務所
添付書類:雇用保険被保険者離職証明書(離職票の発行がある場合)

 

雇用保険被保険者離職証明書(離職票)

提出期限:退職日の翌々日から10日以内
提出先:管轄の年金事務所

*退職日前に離職票を希望するかしないかの確認をしましょう。希望する場合は以下の添付書類が必要となります。

・労働者名簿
・賃金台帳
・出勤簿、タイムカードなどの出退勤が確認できるもの
・退職届、辞令など退職理由が確認できるもの

*定年退職もしくは59歳以上の社員が退職する場合は本人が希望しなくても離職票必ず発行しなければなりません。その際、定年退職に関する規定など添付すると良いです。

*退職する社員が記名押印、自筆による署名をするところがあるので、退職前に作成し記名押印してもらいましょう。

 

住民税の手続き

給与支払報告に係る給与所得異動届

提出期限:退職日を含む月の翌月10日
提出先:退職する社員が住んでいる市区町村または再就職先

*退職する日によって手続きや実務が違ってきますので注意しましょう。

・1月1日〜4月30日に退職した場合
最終支払給与か退職金から前年分の住民税の残税額を一括徴収します

・5月1日〜5月31日に退職した場合
5月に支払う給与で5月分の住民税を徴収するので、通常通りの徴収で問題ありません(特別徴収は6月〜翌年5月までです)

・6月1日〜12月31日に退職した場合
普通徴収にするか特別徴収にするか選んでもらいます。住民税の残税額を一括徴収してほしいと希望があった場合は、一括徴収した月の翌月10日に市区町村に納付します。
再就職先で特別徴収を継続したい場合は「特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を退職する社員が再就職先に提出します。

 

参考:退職が決まった後の住民税の支払いについて

 

労災保険の手続き

労働保険年度更新申告書

提出期日:毎年6月1日〜7月10日
*退職後すぐに行うものではありませんが、正しく年度更新を行わないと在籍していない社員の分まで誤って労働保険料を納めてしまい、会社として損害が出ることもありますので気をつけたい手続きになります。年度更新は以下の2つの手続きを同時に行います。

・前年度に支払った保険料の精算をするための「確定保険料」の申告、納付
・新年度の「概算保険料」を納付するための申告

 

手続き以外でやっておくべき退職に関する作業

社内システムのアクセス権停止

会計、顧客管理、勤怠など社内で使用しているシステムがある場合、退職する社員がアカウントを持っているかや使用の有無を確認しましょう。
必要に応じて使用停止、アカウント削除などアクセスできない状態にしてセキュリティ面の管理も行いましょう。

 

PC、メールアカウントの停止や削除

メールの内容をしばらく残していたい、取引先から連絡が届く可能性があるなどで一定期間アカウントの削除をせずに残していたり、PCの次の使用者が決まっていてすぐにリカバリ(PCを購入した時の状態に戻す)するなど、状況や社内の運用方法によって異なると思いますので、確認の上行うと良いかと思います。

 

 

退職する社員に渡さなければいけないもの

退職する社員に返してもらうものがあれば、会社が社員に渡すものもあります。退職後の進路によっても渡すものが異なることもあり、渡し忘れた、忘れそうになったという経験がある人もいるかもしれません。
退職者が手続きに必要な書類届いていなくて困ってしまったなどのトラブルが起こらないように、渡さなければいけないものの洗い出しをまずはおこなっていきましょう。

離職票

再就職先が決まっている場合や離職票を希望していない人には不要な書類です。
*退職日(資格喪失日)以降に発行されるものなので後日郵送することになります。

 

雇用保険被保険者証

退職後の失業給付や再就職先で雇用保険に加入するなどの手続きに必要です。退職日に渡すことが出来ます。

 

年金手帳

厚生年金保険の加入証明や失業中に国民年金の種別変更をする時に必要です。会社が保管している場合は退職日に他の書類と一緒に返却しましょう。

 

源泉徴収票

年末調整に必要になるので必ず渡しましょう。

退職日以降(最終給与の明細発行後)に発行されるものなので後日郵送することになります。

 

健康保険被保険者資格喪失確認通知書

退職後、国民健康保険へ切替える場合に必要なので退職前に希望の有無を確認しましょう。
退職日(資格喪失日)から5日以内に郵送などで渡すようにしましょう。

 

退職証明書、在籍期間証明書

退職したことを証明する書類となるので、退職する社員が証明書を希望された場合は発行しましょう。
希望している人の用途(再就職先に提出するなど)によっては急ぎの可能性があるので、いつほしいのかなどを確認、もしくはいつ頃渡せるか伝えると良いです。

 

 

こんな時どうする?〜退職後の個人情報の管理

入社時にもらった履歴書などの個人情報が記載された書類は、労働基準法などの法律によって保存が義務付けられています。うっかり破棄や紛失してしまったといったことのないように管理を怠らないようにしていくことが大切になります。

 

7年保管

・マイナンバー

 

5年保管

・健康診断結果
・身元保証書、誓約書、住民票

 

3年保管

・履歴書、職務経歴書
・雇用契約書など雇用に関する書類
・退職届、退職証明書などの退職に関する書類
・解雇通知書など解雇に関する書類
・出勤簿などの勤怠記録、賃金台帳などの給与に関する記録

 

2年保管

・健康保険・厚生年金に関する届出

 

 

まとめ

入社時と退職時の手続きややり方には似ている所があるので、流れがつかみやすいと同時にわかりにくい部分があるかもしれません。
前述でも述べた通り、退職後は連絡が取りにくくなりやすいですし、手続きや書類の渡し漏れなどがあると会社も退職者もお互い困ったことになりますので、この記事を参考にしながらチェックリストを作るなどして確実に、スムーズにこなしていく方法を見つけていただければと思います。

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