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中小企業・ベンチャー企業の総務のはじめかたと業務内容

2017-03-01 17:48:00
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総務は名前の通り、会社全体の業務を総合的に行うバックオフィスの何でも屋さんのような存在です。
会社の目標に向けて社員と経営者が同じ方向を目指すための架け橋となり、経営しやすく働きやすい環境を構築していく大事なポジションでもあります。

具体的に総務が会社でどのようなことを行っているのか、中小企業・ベンチャー企業にスポットを当てて基本的な仕事内容・業務スケジュール・ルールなどご紹介していきます。

 

【目次】
総務業務の基本6項目
中小企業・ベンチャー企業の人事労務
年間の業務スケジュール
総務をはじめるための基本の心得
まとめ

 

総務業務の基本6項目

総務の業務内容は、書類作成や整理などの管理、受付・来客対応、他部署と連携して業務をサポートするなど多岐に渡ります。
今回はどの会社でも共通して行う基本的な総務業務6項目を詳しく見ていきましょう。

 

1.社内環境の改善

社員のモチベーション向上や働きやすい環境は、社員の離職率低下や勤務意欲が向上し生産性が上がるなど会社経営に大きな利益を生み出します。

例えば目に見える社内環境改善として、省エネ推奨の一環でクールビズやウォームビズの企画・実施をする、セキュリティや作業効率アップの一環で整理整頓の習慣づけ(クリアデスク)を推進する、社員が集中して働けるように社内レイアウトの変更やBGMの設置する、などがあげられます。
社員の残業時間が正しく管理されているかを確認することも目に見えませんが、社内環境改善の一つといえます。

社内環境の改善は例であげたもの以外にも数多く存在します。まずは今の環境で問題点はないか見渡し、社員からの意見・要望や社風にあった改善内容かを精査したうえで改善策を提案・改善していくことが大切です。

 

2.福利厚生制度の整備

福利厚生制度は会社によって様々です。
社員旅行、住宅手当、産前産後の労働時間短縮制度など社員の働きやすさを重視した福利厚生をよく見かけるかと思います。
最近では、技術書やビジネス書などの仕事で必要な書籍の購入費用支給制度、社員のスキルアップを目的とした国内外の研修旅行制度、最新技術のキャッチアップや社外交流を目的とした勉強会参加支援制度といった社員の成長を支援する福利厚生や誕生日などの記念日に使用できる特別休暇などユニークな福利厚生を導入しているところも増えています。

社風や社員の希望・意見を考慮し充実させていくことも大切ですが、制度を維持するための予算管理もしっかりとおこないましょう。

  

3.書類、備品管理

会議資料などの社内文書の作成や保管、取引先や不動産やリース関係などの契約書類の保管、書類のファイリングといった会社がいつ何を行ったかの記録を管理します。
その他、事務用品などの備品の在庫管理・発注、器具備品やセキュリティ設備などの保守契約の締結、緊急時対応を行うこともあります。

 

4.社内外の慶弔管理

就業規則の規定に基づき、社員本人や親族の冠婚葬祭があった際のお祝い金、香典、入院見舞金などの手配、電報や生花の手配、訃報の連絡など慶弔見舞に関する手続きや管理をします。
社員全体の把握と規定の内容を理解し、迅速な手続きができる態勢を整えておきましょう。

 

5.会社行事の管理

新入社員を迎える入社式や株主総会などの一定時期に行う行事をはじめ、運動会、忘年会、社員旅行など会社全体で行う行事の企画、運営をします。

 

6.受付業務

来客があった時のご案内や電話対応など会社の窓口業務を行います。他部署の担当者へ取次ぎをする場合があるので、どの部署がどのような職務内容かや取引先の把握をしておくと良いです。

 

中小企業・ベンチャー企業の人事労務

会社の規模によって総務の仕事内容は異なります。大企業では人事・労務・庶務など細分化して担当ごとに業務を分担していますが、中小企業やベンチャー企業では兼任していることが多いです。
人事・労務では会社を経営していくために必要不可欠な「人」に関わる業務を担っており、「人材の採用」「教育研修」「人事評価制度の見直し」「人員配置業務」「勤怠管理」「社会保険の加入・変更業務」があげられます。

 

人材の採用

「新卒入社の離職率を下げたい」「どこの部署が人手不足でこれだけの人数が必要」「このポジション、役職を将来任せられる人材を確保したい」などの会議などで出てきた課題や予算を元にして、会社説明会、面接担当者や場所の確保、採用スケジュールを計画していきます。

新卒採用は年間の業務スケジュールに定例活動として組み込まれていることが多く、長期的な計画となりますが、中途採用は採用したい人材の予測がつかないため、短期的な計画となることが多いです。

 

教育研修

「新卒・中途採用後の入社時研修、役職に応じたマネジメント等の研修、社内勉強会などの企画・実施、資料や講師の手配をします。

 

人事評価制度の見直し

人事評価は良い社員を育てるための制度といえます。運用をしている中で「今の人事評価制度の指標が会社の規模に対して適正か」「今の時代にあった人事評価制度になっているか」などを見て改善点があれば提案し適正化していきます。

 

人員配置業務

転勤、異動、役職変更、転籍、退職などを各部署の責任者から情報収集し、辞令を出す準備を行います。中には引越し等が必要となる場合があるため、時間に余裕のあるスケジューリングが必要です。

 

勤怠管理

社員が何時間働いたか、何日働いたか、有給を何日使ったかや欠勤・遅刻・早退などの状態を管理します。
給与計算を行うためではなく、社員の健康保持や過剰労働による会社トラブルの防止のために勤怠管理は欠かせない業務です。

 

社会保険の加入・変更業務

健康保険・雇用保険・厚生年金保険・労災保険を従業員の勤務形態、入退社、婚姻などのライフスタイルの変化によって加入・変更手続きをしていきます。
社会保険の仕組みを理解し、間違いが発生しないように正しい手続きを行うことが大切となります。

 

年間の業務スケジュール

基本的な業務をご紹介しましたが、この業務内容以外にも年間を通して季節の行事や突然発生した業務の準備など並行して行わなければなりません。
「いつ」「どのような行事や業務があって」「いつから準備が必要か」などを業務スケジュールにしてまとめると、全体の流れが理解しやすく仕事の順序が立てやすくなると思います。

スケジュール例

*決算年度:3月(事業年度:4/1〜3/31)
*新入社員受入れ、人事異動:4月
*三六協定の有効期間:4/1〜3/31

4月
・新入社員の受入れ(入社式、入社手続き、新入社員歓迎会)
・労働者死傷病報告書(軽度)の提出(1月〜3月分)
・年次有給休暇の繰越確認
・雇用保険料免除対象者の確認
・人員配置に伴う社員の異動、役職変更、転籍等の事務処理

5月
・株主総会準備

6月
・株主総会
・高齢者雇用状況報告書の提出
・介護保険料対象者の変更手続
・お中元準備

7月
・労働者死傷病報告書(軽度)の提出(4月〜6月分)
・暑中見舞い状の手配、発送(梅雨明け〜8/6)
・全国安全週間(7/1〜7/7)

8月
・夏季休暇の準備
・取引先へ夏季休業の連絡

9月
・防災の日(9/1)

10月
・労働者死傷病報告書(軽度)の提出(7月〜9月分)
・全国労働衛生週間(10/1〜10/7)

11月
・全国火災予防運動(11/9〜11/15)
・お歳暮準備
・忘年会準備

12月
・年賀状準備
・保管期限を過ぎた書類の破棄
・大掃除準備
・年末年始休暇の準備
・取引先へ年末年始休業の連絡
・新年会準備

1月
・労働者死傷病報告書(軽度)の提出(10月〜12月分)
・年賀状の保管、お礼状の発送
*東日本では1/7まで、西日本では1/15まです。それ以降は「寒中見舞い」にして返礼します

2月

3月
・新入社員の受入れ準備(入社式、入社手続き、新入社員歓迎会)
・人員配置に伴う社員の異動、役職変更、転籍等の事務処理
・三六協定の更新、提出
*協定内に記載する有効期間が始まる前に提出
・次年度の介護保険料対象者の確認
・全国火災予防運動(3/1〜3/7)

 

毎月の納付スケジュール

・健康診断の実施(4月〜3月まで)

・お中元の手配、発送
東日本:7月初旬〜7月15日
西日本:7月下旬〜8月15日
*いただいたお中元のお礼状手配、発送も忘れずに

・お歳暮の手配、発送
東日本:12月初旬〜12月25日
西日本:12月13日〜12月25日
*いただいたお歳暮のお礼状手配、発送も忘れずに
*送る予定の会社が忌中(役員または役員の近親者がなくなって49日以内)の場合は避けましょう

 

総務をはじめるための心得

総務は冒頭でもお話したとおり「会社全体の業務を総合的に行うバックオフィスの何でも屋さんのような存在」です。決して直接利益を出すような目立つ仕事をしているわけではありませんが、社員や経営者を影から支える大事なポジションです。
その大事なポジションだからこそできることや総務担当者として心がけてほしいポイントを心得としてまとめました。

機密情報管理は徹底する

契約書など会社の書類や社員の個人情報など会社全体の情報を管理しているため、口外してはいけません。会社や社員に信頼されて頼られていることを意識しましょう。

それぞれの立場を理解すること

社内と社外、部署と部署、経営者と社員など様々な状況やポジションを理解して調整役としてまとめていくことが少なくありません。
業務を通じて問題を解決するための力、相手の要望を聞き出すための円滑なコニュニケーションスキルが必要となります。

ホスピタリティの姿勢を忘れない

自分の部署の業務だけではなく他部署のサポート業務などを並行して行うため、丁寧に扱うことを忘れないようにしましょう。煩雑な状態を回避するために期日や業務の重要度を把握し、優先順位をつけていくことも大事なポイントになります。

公正な立場で物事を見る

社員の働きやすい環境作りや経営者と社員の目指す目標・方向を統一していくなど、会社全体の活動を改善し適正化すること求められているため、物事を公正な立場で見て会社にとって大切なことかを見定める目を常に持つようにしましょう。

常に変化に対応する

バックオフィスの効率化やIT化が急速に進み、経営環境の変化も加速しています。会社全体の業務を担う総務も世の中の動向を知る情報収集能力、新しい環境に対応できる臨機応変さが必要となります。

 

まとめ

総務は会社によって仕事内容が様々です。任せられる仕事の幅も広く、会社を運営していくためにどうすれば良いのかを自主的に考え、率先して行動する力が求められます。
その分、難しい問題が発生するかもしれませんが、達成した時の会社や社員への貢献度は非常に大きくやりがいを見出すことができるか仕事です。
まずはご自身が働いている会社の総務がどのような業務を担っているかをしっかり確認し、できることは何かを探してみましょう。

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